ロック国際アニメーション映画祭2008 レポート
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日目(2008.9.28)

朝7時に起きて、とりあえず気分を整える。朝食に行くと山村さんがいたので同席。山村さんが全然緊張してないので逆に緊張する。ノルシュテインともすれ違ってとりあえず会釈だけする。
9時になって会場のカフェへ。なかなか来ないので、そのあいだに通訳のおばさんにノルシュテインの知名度を訊いてみた。アニメーションの世界で超有名なのは当たり前だが、朝の子ども向けアニメーションプログラムで作品が今でも放映されているらしく、一般的な知名度もかなりあるとのこと。「霧のなかのハリネズミ」という諺さえあるという。おお…

30分経っても来ないので、チョーマが様子を見にいってくれる。11時と間違えていたらしい。ああ、コンバースのスニーカーを履いてノルシュテインがやってくる!!!

一時間半ほど、インタビュー。というか、お話を拝聴、という感じだった。内容はもちろん面白かった。(途中から二、三人、自然発生的に若い作家が集まってきて、近くに座ってじっと耳を傾けていた。)しかし個人的にはかなりの失敗。もっとうまくできたはず…(インタビューはいつかAnimationsのウェブにアップしますよ。)





その後、集まっていた若者たち何人かとカフェで談笑。山村さんが気前良くサインとイラストを描いてあげていた。


宮島みたいに水上に孤立している塔(?)があった。珍しいものらしい。

オスマンにサインする山村さん

ベンジャミンにサインする山村さん

通訳のかっこいいおばさんは政治・経済が専門で、芸術系はあまり精通していないと言っていたのだが、こちらのつたない英語をエクセレントなロシア語に直してくれてほんとに助かった。ノルシュテインの話も訳すのはかなり骨が折れる仕事だろうに。24時間態勢でこのような雑用的な通訳も快く受け入れてくれた、とても良い人だった…

ルームメイトのニックのワークショップ。「アニメーションと音楽」という 題目で、自分の作曲の仕方など話すのかと思ったら、案外かっちりとした歴史の話をしていた。意外。空き時間はネットで調べものをずっとしてたもんなあ。最後にようやく自分が音楽を付けた作品をいくつか。"Fetch"(Nina Paley)の音楽がとても良くて、終わったあとにお願いしてCDをもらった。

ニックのお話

昼飯時に例の外国人係の笑顔がかわいい女の子がやってきて、「今夜のリ・アニメーション・クラブはインターナショナル・ダンス・ナイトなの。日本の踊りを踊ってもらえないかしら?」とお願いされる。Of Course!と陽気に答えてしまった。昨日もカメラの前で歌ったわけだし、ここで断るのも変だよな……と思って。この船に乗っていると、だいぶ羞恥心が消えてくる。やったもん勝ち、というか。踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃソンソン、というわけで、本場で昔一回だけ踊ったことがある阿波踊りかな……、と漠然と思いはじめる。

踊りについて山村さんに相談。踊ってもらうのは無理そうだったので、なんとかして山村さんを巻き込むためにギターでの伴奏をお願いする。「ギターが手に入ったらね」とのことだったので、ギター探しに本気になりはじめる。外国人係のお姉さんが通りかかったので、「ギターを探してくれないか」とお願いしておく。

カーニバルでのみんなの恥がこうしてさらされている

マクシーモフとアルダシンの回顧上映。マクシーモフはやはり昔の方が作品全体の質は高いな……アルダシンの作品はDVD買ったばかりなのでパスしてASIFAマガジンの原稿を部屋でやることにする。テーマはちょうどマクシーモフ作品について。

夕食まで寝てしまう。トゥメリヤさんのワークショップに出れず申し訳ない気になる。夕食は量が多い。ロシア人はほんとうにいつもこれだけの量を平均的にこなしているのだろうか? そりゃ太るわな。 今日なんて遠足もなかったし、船から一歩も出ていない。これだけのカロリーをどこに放出すればいいのだろう? ……踊りだよな。そう考えるとだんだん楽しくなってくる。飲んでないのに酔っぱらった気分。

外国人係のお姉さんが寄ってきて、「イワン・マクシーモフのギターを使っていいって!」と。これで山村さんも引き込める。部屋に持っていくと、山村さんはギターに飢えていたらしく、教則本を取り出して何曲か軽くつまびく。『星に願いを』で死にたくなるほど寂しくなる。フェスティバルの終わりが確実に近づいていることを思い出してしまった。廊下が騒がしい。異様に騒がしい。みんなも祭りの終わりが近づきつつあることを感じているのだ……『イマジン』や『なごり雪』をギターの伴奏にあわせて山村さんと一緒にハミングする。よく考えればおかしなことをしているが、このフェスティバルにいると全く異常なことではないのだよなあ。ああ、クロックが終わるのがほんとにさみしいよ。終わったら鬱になりそう。今日がたぶん最後の盛り上がりだろうなあ。山村さんは阿波踊りの伴奏っぽいギターも短期間できちんと弾けるようになった。

さあそろそろリ・アニメーション・クラブがはじまるぞ。酔わないとどうしようもないので、ウォッカなどを飲んでおく。廊下では若者8人たちが付け髭をつけてアイリッシュダンスの練習をしている。ノルシュテインインタビューを拝聴していた一人であるオスマンが「俺も踊りたかったけど間に合わなかったよ」と悔しそうにしているので、「じゃあ一緒に阿波踊りを踊ろう」と誘うと嬉々として引き受けてくれた。短時間のレッスンで身につけられる踊りはいいね。

ギターを持って待機する山村さん

若者たちは付け髭を作っている

ヒゲのある若者たちに大人気の山村さん

ついにはじまった!若者たちのアイリッシュ・ダンス

  三組目にして出番。あらかじめ用意しておいた説明のスピーチをしながらどんどん盛り上がってきてしまった。タオルを顔に巻いてとりあえず日本語で歌ってみるとそれだけでなぜか爆笑が起こる。その後英語で歌詞の内容を説明して、「みんなも踊るアホウになろうぜ!」と煽って踊り始める。続けていくと次第に何人か加わってくれて、最終的には5人で踊っていた。すごく盛り上がった。司会の人やテレギン監督などがわざわざ握手しにきてくれて、「やってよかった」と思う。他の踊りはだいだい二人一組というか、ペアでやるものが多かったので、かなり異質に見えたかもしれない。

阿波踊り開始





だんだん人が増えていく

最終的に5人に

ニックたちのアメリカっぽい踊り


ベラルーシの民族舞踊。トゥメリヤさん。「15歳のとき以来だたけど身体が覚えていたよ」


個人的に一番面白かったやつ。ただ立つだけのダンス。だんだんみんな加わっていく

その後、ちょっとトイレに出たら若者に捕まってカフェの方に連れていかれた。椅子に座らされ、なぜかヘルメットを被らされる。周りのみんなはなぜかみなスプーンを持っている。カメラを取り上げられ、「動画はどうやって撮るの?」と訊かれたので教える。「準備はいい?」ときかれたので「いいよ!」とかよくわからないまま答えたら、ヘルメットに衝撃が走り頭上でなにかがポーンと弾けるような音がしてみんなが一斉にスプーンでヘルメットを叩きはじめる! 意味がわからない!「飲み干せ!飲み干せ!」と声がかかるので頭がパニックになりながらも渡されたなにかを一気に飲み干す! 飲みきったのでとりあえず声援に応える。「テキーラ・ブンブン」という欧米式の一気飲みらしい。意味がよくわからなかったけど、なんだか楽しかった。

ヘルメットをかぶらされて

スプーンで叩かれる

山村さんが様子を見に来たので当然拉致されてテキーラ・ブンブンされる。俺もスプーンで叩きまくって楽しかった。さらにどんどん何も知らない犠牲者たちが増えていく……

ニックも餌食に


結構暴れ回っていたマリーナ・ロセット(広島コンペインの作家です)



その後は狂乱の騒ぎでまたしても島唄を歌わされたりバーに戻って踊ったり、廊下で折り紙を折ったりいろんな人としゃべりまくったり。広島に来ていたマリーナ・ロセットは「ヨッパライ」とか「バカ」とか「アホ」とか日本語でみなに言って回っていた。そうこうしているうちに朝6時になっていた。いやあほんとに楽しかった。気力がありあまっていたので、いまのうちに荷造りする。すると途端に寂しくなる。終わってしまう。


今日もトゥメリヤさんは歌う。ノルさんがこっちみてる。

トゥメリヤさんの熱唱に磁場が歪む!

「美脚に落書き」のコーナー

『ワイス』の彼が器用に折り紙。ワシ?


基本的に毎晩みんなこうやって遅くまでだべってます。 9>


クロック国際アニメーションフェスティバル2008 8日目 < 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 >